■「命がけで愛してくれるオトコを求めて旅に出なさい」
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 | でも、こうやって順に写真集のページをめくってみると、柳沢さんが私に渡した小説のような感じに仕上がりましたね。
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 | 耽美派の文豪・谷崎潤一郎が描いた「痴人の愛」の世界そのものかもしれないな。幼な妻の美少女が魅惑的なオンナに成長して、主人公のオトコをさんざん振り回す話だ。
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 | そういえば私も、柳沢さんを、ずいぶん困らせましたよね(笑)。
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 | うん、けっこう大変だった。佳代ちゃんのおかげで白髪が増えちゃったよ(笑)。
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 | ゴメンなさい。反省してます。
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 | いや、謝らなくていい。
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 | どうしてですか?
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 | 自分のことを愛してくれるオトコの精力を吸い尽くして、どんどん成長していくのが女優の宿命じゃないかな。実際に、あなたは写真集の中で深く愛されてたんだ。
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 | 柳沢さんが言うと(たとえ冗談でも)妙に説得力ありますね。
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 | それは佳代ちゃんが素直な気持ちを持ってるからだ。
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 | いいんですか? 柳沢さん、私のためにエネルギーを使い果たしちゃって…。
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 | そんなこと心配しなくていい。
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 | いっそ、この調子で2冊目の写真集もつくりましょうか。
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 | いくら気力、体力に自信のあるボクでも、さすがに、そこまでの余力はない。
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 | じゃあ私は、これから、どうしましょうか。
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 | また佳代ちゃんを命がけで愛してくれるオトコを求めて旅に出なさい。
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 | 旅ですか?
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 | そう、旅…。そして将来は、映画やTVドラマの主演女優にでもなったらどうだ。
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 | いいですね。そんな夢の旅もいいかも…。
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