「吉本佳代写真集」の撮影秘話 
これは12月21日に彩文館出版(TEL 03-3267-8533)から発売
される「吉本佳代写真集」の舞台裏について、西野かおりが
写真家の柳沢雅彦にインタビューしたものです。

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PART 1:写真集のテーマは「無償の愛」

【質問】 いよいよですね。うわさの写真集…。

【柳沢】 ええ。激動の20世紀が幕を閉じ、新たな21世紀が静かに幕を開ける今です。

【質問】 「決定的瞬間に強いスポーツ写真家」としての顔と「美女の色香を描くことにおいて当代一と定評のある国際ダンス写真家」としての顔。まったく別の2つの顔を備え持つ柳沢さんが、いったい今度は何をやるのかと思ったら「美少女が魅惑的なオンナへと旅立つ瞬間」に挑戦したんですね(笑)。

【柳沢】 はい、その通りです(笑)。

【質問】 それって、できそうで、なかなかできないような気がしますが…。

【柳沢】 だって私生活そのものですからね。正直言って、これはプライベート・アルバムです。

【質問】 みんな同じように少女からオンナになっていくのに、日々の変化そのものに、これほど熱いまなざしを注いだ写真集がないのは、なぜでしょうか? もちろん初体験のシーンそのものだけを過激に写したものだったら世の中に掃き捨てるほどあるでしょうが…。

【柳沢】 なぜでしょう。それに、どこまで女の子で、どこからがオンナなのかという線引きも難しい。ただ単に肉体的に処女を喪失したからオンナになるのかという点も含めて…。 もし小学生が乱暴されて初体験を済ませちゃったら、その段階でオンナなのかという疑問が残るわけです。あるいは男が失敗して未遂で終わったらどうかとか。

【質問】 柳沢さんは、どうお考えですか?

【柳沢】 肉体的にも精神的にもオンナに目覚めた瞬間こそが、本当にオンナになった瞬間だと考えます。それがいつかは、まったくわからない。ですから私は18才の美少女に1年間ずっと密着したわけです。そして彼女の成長ぶりを克明に記録しました。1枚ずつ丁寧に…。

【質問】 ものすごいエネルギーですね。

【柳沢】 そうです。これは、もう彼女への「無償の愛」ですよ。 おのれを犠牲にして、とことん尽くすわけです。いちいち損得を考えていたら、とてもやっていられません。耽美派の文豪・谷崎潤一郎が描いた「痴人の愛」の世界そのものを写真集で再現したようなものです。

【質問】 もしかして写真家とモデルの関係を越えていませんか?

【柳沢】 さあ、どうでしょうか。一般的な常識からすれば、そうかもしれません。

【質問】 どんなふうに?

【柳沢】 うーん、どう言ったらいいかな。カメラを握っているときは完全に「恋人同士」です。だから周りのことは全然見えません。見つめているのは彼女の瞳だけ…。ですから私の目の前を遮るものがあると怒鳴るんです。撮影中、ヘア&メイクが横から飛び出して来て、風で乱れた髪を直そうとすると「こらっ、邪魔だ。どけっ!」って。

【質問】 今の、なかなか臨場感ありますね。迫力たっぷりです。

【柳沢】 そうですか。私の撮影風景なんか、はたから見たら、ずいぶん面白いでしょうね。

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